長引くマスク生活、安静時や集中している時に口が開いてしまっていることは
ありませんか?
自然とお口が開いてしまう「お口ぽかん」、実は口唇閉鎖不全という
名前がついていて、日本の子どもに増加していると危惧されているのです。
2021年に日本で初めて行われた疫学調査の結果では、
実に子どもの30.7%が口唇閉鎖不全を有していました。
お口ポカンが増えている原因の1つとして
子どもの口腔機能の低下が挙げられます。
口腔機能は幼少期に基礎が形成されるため、
0歳の頃からご家庭で意識されることがとても効果的です。
ですが、お子さまの年齢が小さければ小さいほど、頻回なおむつ替え、
毎日の離乳食や幼児食作り、寝る前の仕上げみがきなど、
育児に追われることが多く、そこに新たに「お口育て」が加われば
保護者の方の負担が増えてしまう恐れがあります。
そこで今回は保護者の方が大変さを感じにくく、
お家で取り入れやすいお口育ての方法を
「お食事」と「遊び」の2つのジャンルでご紹介してみたいと思います。
①食事
離乳期が完了したら「つかみ食べ」から「かじり取り」へ、
前歯を使ってかじり取る動作を促してあげましょう。
赤ちゃんに与える食材は、とにかく柔らかく口当たりよく、
すりつぶしたり一口サイズのカットが日常だった保護者の方にとって、
今度は大きく・食べにくいサイズと言われても戸惑われる所かなと思います。
いきなり硬さを変えるのではなく、柔らかい食材から始めて、
喉に詰まらせないようにしっかりと見守ってあげてください。
・バナナをそのままかじらせてみる
・スティックパンを食べさせてみる
~自分でかじり取るサイズを調節できるようになったら~
・煮物やお味噌汁の野菜を少し大きめにカットしてみる
・おにぎりを少し大きめサイズで握る
・リンゴや梨をくし形に切る
・子ども用の大きなおせんべいをあげてみる
②遊び
お口をとがらせて、息を吹く遊びを取り入れてみてください。
・うたを歌う
・風車に息を吹きかけて回す
・「吹き戻し」という玩具で遊んでみる。
※インターネットで検索するとお家でできる作り方などが紹介されています。
・紙風船をふくらませる
・シャボン玉を吹く
※シャボン玉に関しては3歳頃までシャボン玉液の誤飲の可能性があります。
お子様の成長に合わせ、使い方が理解できる年齢に達してからお試しください。
遊びのジャンルでいうと、風車やシャボン玉や吹き戻しなど、
昔ながらの遊びがお口育てに効果的だったことが分かります。
このほかにも小さい子には決しておすすめできませんが、スイカの種飛ばしや、
風船ガムなども効果があったようです。
今は電池式のシャボン玉装置が人気ですが、昔の人が無意識にしていたことが、
現代で必要とされているのかもしれませんね。